Nov.19.2022

博多の職人工房はどこ?入りづらい?見学できる? 博多鍛冶職人編

職人さんとお話しして本物の博多を知ってもらいたい!気軽に工房に入って説明や苦労話も聞いてみたい!
そんな思いから街歩きツアーを作りました。伝統文化や技を後世にも伝わるよう全国の皆様に知って欲しいと思います。
普段、職人さんの工房なんて福岡在住の人でもどこにあるか知らないし、中々入りづらいですよね。
丁寧にお話しや説明を聞いたり、作業を見学したりと職人さんの世界を覗いてみませんか?
3ヵ所の工房などを周るツアーです。

このブログでは、福岡市内で数少なくなった鍛冶職人・大相撲の土俵を作る土俵鍬を作製する日本で唯一の職人「大庭利男」さんの工房をご案内します。
お1人様当り 6,000円~になります(3ヵ所訪問)。

街歩きツアー全体の詳細はこちらから

鍛冶職人「大庭利男さん」 大庭鍛冶工場

土俵鍬 唯一最後の職人で福岡市内で数少なくなった鍛冶職人!
大相撲の土俵は大庭さんが引退したらどうやって作るの??

80台半ばになる大庭さんは今日も元気に鉄を打ち続けています。(私の父と同じご年齢です!)

私が最初に出会った炎天下の夏の昼間、冷房のない工場で灼熱の中、汗をぬぐいながらご自分の人生やご家庭、後継ぎ、鍛冶への想い、近所の移ろい(昔は遊郭街で栄えていました)を笑顔で、時折少し寂しそうに話されていたのが印象的です。
過去には100名を超える弟子を迎え入れておられたそうですが、誰一人続かなかったハードな仕事です。
ご自身は若い頃に大病を患われましたが、暑い時も寒い時も大雨の時も毎日ハードな仕事をこなされています。

三代に渡り鍛冶工場を守り続けてきた大庭さんは、農具から土木用具、そして博多包丁へと時代に合わせて、伝統を守りながらも時代の風を取り入れてきました。
「時代が変われば道具も変わってくる中、これからも作って欲しいものを作っていきます」と話す大庭さん。

最後に「まだまだ修行中ですよ」と、70年以上に渡る職人人生を振り返る言葉の重さと覚悟は、まさに昭和の大職人!

大庭さんが作る博多包丁は一生物です。
何十年も前に購入された包丁を研いで下さいと持ってこられるお客様が後を絶ちません。

度々TVなどマスコミからも取り上げられる大庭さんですが、大庭さん作品の博多包丁はここでしか購入できません。
購入予約しても数ヶ月待ちの人気ですが、たまたま在庫がありましたので奇跡的に購入できました笑

鍛冶屋3代 最後の職人

かたりべ文庫「職人の手仕事」からのリンクです。

  • 灼熱の中、鉄を打つ大庭さん

    灼熱の中、鉄を打つ大庭さん

  • 指の爪は全部熱と衝撃で割れています

    指の爪は熱と衝撃で全部割れています!

  • 九州大学正門を手掛けたレンガ職人に頼んで作ってもらった火床

    九州大学正門を手掛けたレンガ職人に頼んで作ってもらった火床。

  • 購入した博多包丁と丁寧な取扱い説明書き

    購入した博多包丁と丁寧な取扱い説明書き

  • 作業を見学しながらお話しします。

    作業を見学しながらお話しします。

  • 今はマンション街の中にポツンと昭和初期の工場が残っています。

    今はマンション街の中にポツンと昭和初期の工場が残っています。

大庭さんの工場はいかがでしたでしょうか?

福博の街は、古くから大陸との交易で外国から人や物の往来が盛んで、多くの寺社仏閣が建立され、祭りにちなんだ工芸品など職人文化が栄えてきました。
現代でも匠の技は受け継がれていますが、段々と職人工房も少なくなっています。

ツアーでは、大庭鍛冶工場だけではなく博多人形、博多曲物、博多織の工房や学校をご案内します。(曜日替わりで3ヶ所訪問)

職人さんが手間をかけて作る作品は、技や作業工程・説明・歴史を実際に見て聞くことによって本物の価値が分かるのではないでしょうか。

今後も博多独楽、博多張子、おきあげなど子供の成長を祝う伝統工芸の職人さん達もツアーでご案内できればと企画中です。
ブログでもご案内しますのでご期待ください!